皆さん、こんにちは。旅行ライターの葉山美咲です。私は学生時代から神社巡りが大好きで、これまでに全国各地の神社を訪れてきました。その経験から言えるのは、神社参拝には一定のマナーがあり、それを守ることが神様のご利益を得るための大切なポイントだということです。
しかし、初めて神社を訪れる方や、普段あまり神社に行かない方にとっては、参拝の作法やNGな行動がよくわからないかもしれません。そこで今回は、神社参拝の基本的なマナーと、ご利益を最大限に引き出すためのコツをお伝えしたいと思います。
私自身、神社参拝のマナーを知らずに恥ずかしい思いをしたことがあります。初めて伊勢神宮を訪れた時のこと。参拝の仕方がわからず、周りの人の行動を真似していたのですが、どうも違和感があるのです。後で調べてみると、自分が神社のご本尊に背を向けていたことに気づきました。神様に失礼なことをしてしまったと反省した経験があります。
でも、大丈夫です。今日はそんな失敗をしないための心得を、私の体験も交えながらお話ししますね。正しいマナーを身につけて、神社参拝をより有意義なものにしていきましょう。
目次
参拝前の心構えとNG行動
神社に参拝する前に、まずは心構えを整えることが大切です。神社は神聖な場所ですから、日常の雑念を忘れ、敬虔な気持ちで臨みましょう。また、参拝前に避けるべきNG行動についても知っておく必要があります。
参拝前に心身を清める方法
神社参拝の前に、心身を清めておくことをおすすめします。具体的には、以下のような方法があります。
- 手水舎で手と口をすすぐ
- 境内を一周して気持ちを切り替える
- 深呼吸をして心を落ち着ける
私は神社に着いたら、まず手水舎に向かいます。手水舎での作法は、柄杓を右手に取り、水をすくって左手を洗います。次に水を左手に受けて、口をゆすぎます。最後に、柄杓を立てて残りの水を流し、元の位置に戻します。この一連の動作には、心身を清める意味があるのです。
参拝時の服装選びのポイント
神社は神聖な場所ですから、服装にも気をつけたいものです。派手すぎる服装は避け、落ち着いた色合いの服を選ぶのがマナーです。また、神社によっては参拝時に靴を脱ぐ場合もありますので、足元は清潔にしておきましょう。
ただし、私も神社巡りが好きな女性として、おしゃれを楽しみたい気持ちはよくわかります。そこで、私なりのアドバイスをしますと、神社参拝にふさわしい服装とおしゃれを両立させるなら、以下のようなポイントを押さえるといいでしょう。
- 露出の少ない、ひざ下丈のワンピースやロングスカート
- シンプルなデザインの靴(サンダルやヒールの高い靴は避ける)
- 髪はすっきりとまとめる(ポニーテールや編み込みなど)
色使いは、白や紺、ベージュなど、落ち着いた色合いを選ぶのがおすすめです。全身を明るい色でまとめるよりも、1つか2つ明るい色のアイテムを取り入れる程度にしておくと、バランスの良い服装になりますよ。
神社でのNGな行動とその理由
神社では、以下のような行動は控えましょう。
- 神社の建物や鳥居に触れること(神聖な場所を汚してしまうため)
- 参拝中に大きな声で話したり、騒いだりすること(他の参拝者の迷惑になるため)
- 境内でゴミを捨てたり、飲食したりすること(神聖な場を汚すため)
これらのNG行動をしてしまうと、神様に失礼になるだけでなく、他の参拝者の方にも迷惑がかかってしまいます。マナーを守ることは、神社参拝の大前提だと私は考えています。
以前、私が参拝に訪れた神社で、若い男性グループが大きな声で話しながら歩いていました。周りの参拝者は皆、静かに手を合わせているのに、とてもマナー違反だと感じました。神社は特別な場所だということを、もっと多くの人に知ってもらいたいですね。
神社の参拝手順と正しいマナー
次に、実際の参拝の手順とマナーについて見ていきましょう。初めての方でもわかりやすいよう、ポイントを絞って説明します。
鳥居をくぐる際の作法
神社の入り口に立つ鳥居は、神聖な空間への入り口を示しています。鳥居をくぐる時は、軽く会釈をしてから中央を歩きましょう。中央は「正中(せいちゅう)」と呼ばれ、本来は神様や天皇陛下のみが通る場所とされています。
私たち一般の参拝者は、鳥居の中央を歩かずに、少し左右どちらかに寄って歩くのがマナーです。また、鳥居をくぐる際に、立ち止まったり写真を撮ったりするのは避けた方が良いでしょう。
手水舎での清め方と注意点
手水舎は、先ほども触れたように、心身を清める場所です。手水舎の作法は以下の通りです。
- 柄杓を右手に取る
- 水をすくって左手を洗う
- 水を左手に受けて、口をゆすぐ(水は飲まない)
- 柄杓を立てて残りの水を流す
- 柄杓を元の位置に戻す
手水舎を使う際の注意点は、以下の2つです。
- 柄杓を口に直接つけない
- 使用後の柄杓は、必ず元の場所に戻す
特に、柄杓を口に直接つけるのはNGマナーです。手水舎の水は飲むためのものではなく、あくまで清めるためのものだということを覚えておきましょう。
本殿までの歩き方と参拝の手順
いよいよ、本殿での参拝です。本殿までの歩き方は、ゆっくりと落ち着いた足取りを心がけましょう。また、本殿の真ん中ではなく、少し左右に寄って歩くのがマナーです。
参拝の手順は、以下の通りです。
- 賽銭箱の前で軽く一礼する
- 賽銭を賽銭箱に入れる
- 二礼する(二回お辞儀をする)
- 二拍手する(手のひらを合わせて二回手を打つ)
- 一拝する(深くお辞儀をする)
- 賽銭箱から離れ、一礼する
この手順は、多くの神社で共通していますが、神社によって若干の違いがある場合もあります。その場合は、周りの人の動きを見ながら、臨機応変に対応しましょう。
お賽銭の入れ方と適切な金額
お賽銭は、神様へのお礼や願掛けの気持ちを示すためのものです。お賽銭の金額に決まりはありませんが、1円玉や5円玉を避け、できれば硬貨を選ぶのが一般的です。
私がよく選ぶのは、以下の金額です。
- 5円:「ご縁」を意味する
- 15円:「良いご縁」を意味する
- 45円:「終始良いご縁」を意味する
ただし、これはあくまで一例です。自分の気持ちに合った金額を入れれば良いでしょう。また、お賽銭を入れる際は、できるだけ小銭を鳴らさないように気をつけましょう。硬貨を投げ入れるのではなく、そっと賽銭箱に収めるのがマナーです。
以前、神社で小学生の男の子が、500円玉を賽銭箱に投げ入れているのを見かけました。そのまま本殿に駆け上がって行ってしまったので、保護者の方が慌てて止めに行く場面に出くわしたことがあります。子供だからといって、神社でのマナーが軽視されてはいけませんね。
お守りとおみくじの正しい扱い方
神社といえば、お守りとおみくじも欠かせません。でも、お守りの種類が多すぎて選べない、おみくじの結果の見方がわからない、という方も多いのではないでしょうか。ここでは、お守りとおみくじの基本的な知識をお伝えします。
お守りの種類とそれぞれのご利益
お守りには、様々な種類があります。代表的なものをいくつか紹介しましょう。
お守りの種類 | ご利益 |
---|---|
交通安全 | 交通事故やトラブルを防ぐ |
学業成就 | 試験合格や学力向上を願う |
健康祈願 | 病気平癒や健康増進を願う |
恋愛成就 | 良縁に恵まれることを願う |
商売繁盛 | 商売の成功や prosperity を願う |
お守りは、それぞれのご利益に合わせて選ぶと良いでしょう。例えば、受験生なら学業成就のお守り、病気療養中の方なら健康祈願のお守りがおすすめです。
私は、神社巡りの際にはその神社の特色に合ったお守りを選ぶようにしています。例えば、縁結びで有名な神社なら恋愛成就のお守りを、学問の神様が祀られている神社なら学業成就のお守りを購入します。その方が、より強いご利益を得られると信じているからです。
お守りの正しい扱い方と注意点
お守りは、神様からいただいた大切なものです。扱い方には、以下のような注意点があります。
- 人に譲ったり、売ったりしない
- 神棚などの清らかな場所に保管する
- 使わなくなったお守りは、神社に返納する
特に、使わなくなったお守りの処分方法は要注意です。お守りをゴミ箱に捨ててしまうのは絶対にNGです。古いお守りは、1年に1回、新しいお守りに交換する際に神社に返納しましょう。
私も以前、知らずにお守りを捨ててしまったことがあります。後で母に教えてもらい、慌てて神社に駆けつけたのを覚えています。やはり、お守りは神様からの大切な贈り物なのだと実感しました。
おみくじの引き方と結果の解釈
おみくじは、その日の運勢を占うものです。おみくじの引き方は、以下の手順で行います。
- おみくじ売り場で、おみくじ1枚分の料金を納める
- 番号の書かれた筒(おみくじ筒)を振って、1本の竹串を引き抜く
- 竹串の番号と同じ番号のおみくじを受け取る
おみくじの結果は、大吉、中吉、小吉、吉、末吉、凶の6種類に分かれています。結果の内容は、恋愛運、金運、健康運など、様々な側面から書かれています。
ただし、おみくじの結果は、あくまで1つの参考に過ぎません。例え凶が出たとしても、落ち込む必要はありません。むしろ、凶という結果を機に、自分の行動を見直すきっかけにするのが良いでしょう。
私は、おみくじで吉以上の結果が出ると、そのおみくじを持ち帰って神棚に飾るようにしています。良い結果を目に見える形で残しておくことで、運気を上げる効果があると考えているからです。
神社参拝後のマナーとNG行動
さて、参拝が終わった後のマナーについても触れておきましょう。参拝後の行動次第で、折角得たご利益が台無しになってしまうこともあります。
神社を去る際の作法と注意点
神社を去る際は、本殿に向かって一礼してから、ゆっくりと歩いて帰りましょう。また、鳥居をくぐる際も、来た時と同じように一礼を忘れずに。
ここで注意したいのが、神社を背にして帰ることです。神社に背を向けることは、神様に失礼にあたります。必ず、神社の方向を向いたまま、後ろに下がるように歩いて神社を離れましょう。
私も初めての頃は、神社を背にして帰っていました。でも、それではせっかくの参拝の意味がないと気づき、今では必ず神社の方向を向いて帰るようにしています。
お土産の選び方とNG商品
神社には、お守りだけでなく、様々なお土産品が売られています。お土産選びも、参拝の楽しみの1つですよね。でも、神社のお土産にはNGなものもあるので注意が必要です。
- お神酒:神社の外に持ち出してはいけません。
- 神棚用品:神棚を持っていない人が買うのは避けましょう。
- 釘や刃物類:神社の平和な雰囲気に相応しくないとされています。
逆に、おすすめのお土産は以下の通りです。
- お守り、おみくじ
- 絵馬
- 御朱印帳
- 和菓子、お清め塩
特に御朱印帳は、神社巡りが好きな方への贈り物にぴったりです。神社の名前や参拝日が書かれた御朱印を集めることで、思い出を形に残すことができます。
SNS投稿時のマナーと配慮すべきこと
最近は、神社参拝の様子をSNSに投稿する方も多いですよね。でも、SNSへの投稿にもマナーがあることを忘れないでください。
- 本殿や神像の写真は、許可を得てから撮影・投稿する。
- 他の参拝者の顔が写り込まないよう配慮する。
- 神社の場所や名前は、正確に記載する。
特に、SNSに無分別に本殿や神像の写真を掲載することは控えましょう。神社によっては、写真撮影自体を禁止しているところもありますからね。
私もSNSを活用して神社参拝の思い出を残すことがありますが、神社の神聖さを損なわないよう、写真撮影と投稿には慎重を期しています。神社は特別な場所である以上、SNS上でも敬虔な気持ちを忘れないことが大切だと考えています。
まとめ
以上、神社参拝の基本的なマナーと、最大限のご利益を得るためのコツをお伝えしました。ポイントをまとめると、以下の通りです。
- 参拝前は心構えを整え、服装と行動に気をつける。
- 参拝中は、所定の手順と作法を守ることが重要。
- お守りとおみくじの扱いにも、一定のルールがある。
- 参拝後は、神社に背を向けて帰らないよう注意する。
- SNS投稿の際は、神社の神聖さを損ねないよう配慮する。
神社参拝は、単なる観光や体験で終わるものではありません。神社のもつ精神的なパワーを感じ、自分自身を見つめ直す貴重な機会でもあるのです。
しかし、そうした機会を本当の意味で生かすためには、正しい心構えとマナーが不可欠です。今日私がお話ししたことが、みなさんの神社参拝の一助になれば幸いです。
日本文化の核心ともいえる神道と神社。 その価値を守り、広く伝えていくことは、神社本庁のような中心組織の役割であると同時に、私たち一人一人の責任でもあります。
これからも神社を訪れる際は、敬虔な気持ちで臨むことを心がけます。みなさんも、神社参拝を通じて、日本の美しい伝統と心の安らぎを感じてみてくださいね。
今日はお時間をいただき、本当にありがとうございました。 旅行ライターの葉山美咲でした。
最終更新日 2025年5月8日 by ntwerpint