工事現場やイベントやプラントにも使用される足場
建設現場や工事現場に欠かせないものが、足場です。
高所作業を行う際の作業員の足掛かりのために、必要となります。
仮に組み立てた建設物で、パイプや丸太を使用して組み立てる組立方式と屋上や梁から吊るされて造られる吊り方式の二種類が現在は主な使用方式です。
近年は資源を無駄にしないよう、丸太で組み立てを行うケースは減少しつつあります。
実は足場は、工事現場以外でも複数の用途で使用されていることがたくさんあるのです。
イベントやプラント・造船や住宅の改修・保全、作業台や仮設通路としても用いられており、非常に役立つ技術としても知られています。
これらを作るには大切なプロセスがあり、まずは設計通りに組立を行う班、組み立てられた設計物の安全性を確認する班、完成後に実際に作業を行う班が順番に仕事を行うことで安全な現場が造られるのです。
しかも、この上での作業はいつも危険にさらされています。
そのため作業員には安全帯を装着して作業することが義務付けられているのですが、それでも完璧とは言い難いものです。
そのため、設備と安全点検に関しては非常に重要視されています。
手すりや機材の隙間を小さくするなどの工夫も施されており、いろいろな対策が講じられているのです。
こうした工事現場からの転落などの事故を防ぐために、安全点検を行うことが出来る資格が用意されました。
安全点検を行う資格とは
「仮設安全監理者」という資格で、これを取得することで安全のプロとして認められます。
製造段階や機材センターからなどの出荷段階、設計の段階や現場での施工段階において確実な安全点検が出来るよう、カリキュラムの講座を受けた者が取得可能です。
「仮設安全監理者」の資格を取得するためには、事前に建築士や土木施工管理技士などの資格を保有している必要があります。
どの資格が必要になるか、そして講習会の実施場所や日程などは全国仮設安全事業組合のホームページに掲載されており、詳細についても知ることが可能です。
受験を希望する場合には、事前にホームページの内容を把握しておくことをお勧めします。
サイトには資料や会報が提示されており、無料でダウンロードすることが可能です。
また、各地の労働災害防止協会では実際に組立を行う作業員への教育を実施する、講師の資格の取得を推奨しています。
実務経験があり特別教育修了者でなければ取得が出来ないものですが、技能教習修了者等一部であれば講座内の一部のカリキュラムを省略することが出来るなどのメリットがあります。
研修期間は2日間で、受講の際には申込書とテキスト代などが必要です。
覚えておきたいのは、工事現場で働くとび職と呼ばれている人たちと、足場工事を行う作業員は異なるということでしょう。
工事を行うのはもちろんとび職の人たちですが、担当する工事が異なるのです。
足場工事は専門の職人です
基本的にとび職は、日本における建設現場での「高所での作業を専門とする人」を指します。
ビル・マンションやプラントなどで活躍し、建設業界の人手不足の中でも最もニーズがある職業とも呼ばれている部分です。
未経験者でも仕事を行うことが出来るため、学歴や資格がなくてもチャレンジすることが出来ます。
一方で足場工事は、「一般住宅専門の職人」です。
とび職がビルやマンションなどの高所作業を行うのに対し、異なるのはこの点と言えます。
目的もやや異なり、すべての作業効率を向上させ、安全に作業させることが大切なポイントとなります。
設置現場での資材の安全性や解体時の効率などを考慮しつつ、作業を実施するのです。
そのため順序や段取りが非常にキーポイントとなります。
こうしたことを考慮すると、工事現場での足場の組み立てや用意は、自分たちで行うのは大変危険なことが理解出来ます。
そのため、専門の業者に見積もりを依頼し、組立を行ってもらうという企業も少なくありません。
足場の業者選び
現場での組立の方式や種類が多くあるため、専門業者を選定する場合は注意が必要です。
価格帯も千差万別で、ベストパートナーを選ぶのに困るケースも見られます。
足場工事を依頼する場合の価格は、まず面積によって異なり、さらにシートや工事途中のメンテナンス、解体における費用などもプラスされる形が一般的です。
あまりにも費用が安い場合、安全性に欠けた現場工事となる可能性もあるため慎重に選ぶ必要があります。
一般的な戸建ての場合は、おおよそ20万円から30万円かかると言われており、これがさらにマンションやビルなどの大きな建築物の現場となると、費用がさらに増える計算になります。
また「無料」という文言に踊らされてはいけません。
人員費用や工事費用の名目で、後から見積もりより更に上の金額を要求されるケースも工事現場では見られます。
そうなると総合的には金額が変わらないことになるので、費用よりも実績や施工の質で業者を選定すべきと言えるでしょう。
見積書の読み方のポイントなども、近年はインターネットで公表されているので、参考にするべきです。
KRH 社長より引用
最終更新日 2025年5月8日 by ntwerpint