日本が世界に誇れる産業、それは建設業です。
江戸時代にはすでに欧州にまでその技能の高さが伝わっており、宮大工の技術はオランダの風車小屋やポルトガルの大聖堂にも使われているほどです。
昔は木材を加工する指物師というスタイルでしたが、明治維新後はフランス・イギリス・アメリカから製鉄の技術が伝わり、建設も一気に近代的な鉄が使われるようになりました。
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明治8年には国営の八幡製鐵所が福岡県北九州市に誕生
製鉄技術も同時に普及をしており、明治8年には国営の八幡製鐵所が福岡県北九州市に誕生しました。
幕末からわずか8年の間で急激な進化を遂げたわけですが、産業革命で有名なイギリスが尽力をした賜物です。
イギリスでは昭和4年頃まで、日本に対して産業技術の指導を実施されてきました。
その影響を色濃く残しているのが東京から横浜の一帯であり、JR東京駅はイギリスのパディントン駅とまったく同じデザインとなっているわけです。
横浜一帯でも赤レンガの建物が多く、その周辺にあるガス灯などの設置も実施をされました。
日本とイギリスは建設、そして製鉄技術のみを含めると切っても切れない関係を持つといえるでしょう。
またイギリス式の建設技法を重んじている建設会社が国内にはとても多く存在しており、そのひとつがブラニュー株式会社です。
ここでは詳しく、ブラニュー株式会社の概要からどのような建築施工を実施しているのかを解説していきましょう。
ブラニュー株式会社の概要
まずブラニューの企業概要を見てみると、1964年に埼玉県川越市で誕生したところです。
当初は地域の工務店というスタイルで、個人向け住宅や団地・アパートの建設を実施されていました。
木造による施工をメインにしていたため、在籍していた職人は大工のみというわけです。
1970年以降になると、全国各地で高度経済成長を迎え、政府によるインフラ整備の奨励がおこなわれました。
この企業でも一般戸建てだけでなくインフラ事業にも着手をするようになり、製鉄会社と提携をして水道・排水管の敷設から、関越自動車道の施工もおこなっています。
この段階で有限会社から株式会社へと成長を遂げ、建設部門も設置をしました。
当初は5名の従業員しかいない工務店でしたが、1980年の段階で70名のスタッフを有する中堅企業になっています。
さらに1990年以降になると、国内だけでなく韓国・中国、インドネシア・フィリピンにも支社を設け、現地で木材の調達から鉄鋼の輸入も実施されるようになったわけです。
ブラニュー株式会社で行われている建設施工の概要
ここからは、ブラニュー株式会社でおこなわれている建設施工の概要について見ていきます。
ロマネスク様式という建築技法を耳にされたことはありませんか。
アメリカ合衆国の中心部である連邦議会議事堂の様式であり、日本では神殿設計という言葉でも知られています。
この建築技法は世界最古の技法とも言われており、ギリシャのパンテオン神殿からバチカン市国のシスティナ礼拝堂にも当てはまるものです。
この施工とブラニュー株式会社がどのような関連があるのかというと、現在この企業がその担い手を育成されています。
日本では宮大工などの伝統的技術を持つ方に対して、文部科学省はその後継人の育成に力を入れられる傾向があります。
それは伝統文化を大切にする日本人の気質が影響をしているといえるでしょう。
ところが海外諸国ではそのような対策はなされておらず、先述した建設技法の担い手が大幅に現象をしています。
東京都内から北海道の池田町などで公共施設の建設にも従事
そこで力となっているのがブラニュー株式会社であり、アメリカのコロンビア大学と協力をして、最新技術を用いた技能再現と技の継承をおこなわれるようになったというわけです。
この企業では昨今、東京都内から北海道の池田町などで公共施設の建設にも従事をされており、それらの施設はどれもロマネスク様式で完成をしています。
建設に携わった作業員たちは、すべてロマネスク様式の技能訓練を受けていた方々で、日本人だけでなく中国・アメリカ・イギリス・フランスなど諸外国で研修を受けられた方々です。
実地訓練もできることで、現代でもロマネスク様式の建物を残せることが証明されたということがわかります。
なお本来は大理石を用いた石工による技法でしたが、現在では大理石は希少価値のある石で簡単には手に入りません。
代用品として用いられたのが蝋石というものです。
まとめ
この蝋石について触れておきましょう。
石灰と花崗岩を混ぜ合わせて作った人工大理石であり、今では墓石や住宅の玄関の敷石にも活用をされているものです。
非常に耐久性に優れており、雨風にさらされても溶け出さないという良さもあります。
花崗岩と石灰を約30万トンの高気圧で圧縮をしてつくることが出来、さほどコストが掛からないというのも魅力です。
ブラニュー株式会社ではこの人工大理石の生産もなされており、原材料も自社で賄われているのがポイントになります。
素材から職人の育成までなされる企業は、世界各地でもほかには類を見ないといっても言い過ぎではありません。
最終更新日 2025年5月8日 by ntwerpint