目次
■認可保育園には預けられなかった
最近よく話題になる待機児童問題ですが、私も実際この問題に直面しました。
派遣社員として働いていましたが、妊娠を機に産前産後休暇と育児休暇を取得することができたので、取得させてもらいました。
育児休暇中に派遣先との契約が終了してしまうため、育休明けは新たな派遣先での仕事復帰となる予定でした。
ここでまず認可保育園入園の壁にぶち当たりました。
私も育休取得前に独自で情報を入手したり、待機児童問題のニュースを見聞きしていたので、状況は把握していました。
ただ、ニュースに上がるような地域は都会で、子供の数自体が多かったり、共働きの世帯が多い場所のことだとばかり思っていましたが、実際は私が住んでいる田舎の地域でも起きていることを身をもって知りました。
全国の市町村ごとに、入園条件は異なります。
■三好祐司氏も警鐘を鳴らす認可保育園の入園条件
全国の市町村ごとに、入園条件は異なります。
この点については三好祐司の旅日記でも地域ごとの詳しい違いが解説されていますが、私が希望する認可保育園に子供を入園させるためには、フルタイムでの職場復帰が必須とのことでした。
育休自体が最長でも1年半年までしか取得することができないのに、2歳児までの預かり人数が圧倒的に少ないことが入園の競争率をあげており、入園条件も自ずと厳しくなるようでした。
もし私が正社員として働いて元の職場に復帰できる環境を整えてもらったとしても、フルタイムで働かなければ希望する保育園には入園することができないのです。
気のしれた職場に復帰できるとしても、育児をしながらフルタイムで働くことは私には難しいです。
主人の仕事に支障をきたすことはせず、保育園関係のことは全て私が負担をする予定です。
両家の両親ともに遠方に住んでいるため手助けも望めません。
また派遣社員として新規の派遣先を見つけることもしなければいけませんが、いつ子供の都合で仕事に穴を開けるかもしれないような人間を採用したいと思う会社があるでしょうか。
私が雇う側だったとしたらなるべく避けたい人選です。
そもそも派遣の仕事自体が、早くても勤務開始一ヶ月前くらいからしか求職情報が出てきません。
入園申し込みはそれよりも早い段階に、仕事内容を含めた書類を提出しなければいけませんでした。
派遣社員で働きつづけることを望むわけではないですが、派遣会社から育休をいただいているわけですし、給料面からしても、パートで働きに出るのでは収支の面で釣り合いがつかない状況になってしまいます。
これらから認可保育園に子供を入園させて働くことが物理的にも精神的にもできないのではないかと考えるようになりました。
■認可保育園には入園に就労状況の条件があるが、無認可保育園であれば条件はない
認可保育園には入園に就労状況の条件がありますが、無認可保育園であればそのような条件はありません。
保育料が高めに設定されていることが一般的ですが、どのような人でも利用することができます。
しかし実際に私の住んでいる地域には無認可保育園の数自体が少なく、利用できる範囲にある保育園は空き待ちの状態でした。
もっと効率よく保活ができていれば、そもそも派遣社員ではなく正社員として働いていればなど自分の行動を反省する点は多くあります。
ただ私のように甘い考えや行動をしていなかったとしても、どうしたって働きたいと思っている方々の中には保育園の問題で働けない人たちがいるはずです。
私は結局しばらくは育児に専念することにしました。
専業主婦として家事と育児を一生懸命にこなす事は非常に大切な事ですが、学校を卒業してからずっと働く事で社会とつながりがあったのに、それがなくなってしまいものすごく不安です。
社会から取り残されているようですし、この働かないでいる時間が今後また仕事を始める際に不利な点になる気がしてなりません。
また世間から専業主婦がよく思われていないことも見聞きするので、肩身が狭い思いです。
経済的にもやはり節制していかねば将来の不安は常に付きまといます。
どれもこれも自分が結婚して子供を出産した時から覚悟はしていた事ですが、今後はしばらく家族の振る舞いに合わせて自分の在り方を変化させていくことが必要です。
もっと保育園の現状が良い方向に向かえば、自分の意見ややりたいことを優先して仕事を選ぶことができる方も増えるはずです。
■女性もどんどん働くべきだという政府の考えに対して、整備されていないことが多すぎる
女性もどんどん働くべきだという政府の考えは現在の日本の財政状況や将来を考えれば理解できる点もありますが、その目標に対して整備されてないことが多すぎます。
そのような世論の中で、働きたいのに働けない、働く機会を得られないことが悪いことをしているようで負い目にすら感じます。
可愛い子供とせっかく長い時間一緒にいられるのだから本当であれば毎日楽しく過ごせばいいのですが、このような気持ちが常に頭の片隅にあり気持ちの整理ができていない状況が続いています。
女性の社会進出を促進したいのであれば、保育園もそうですが職場の労働環境などを整えることがまだ不十分です。
また育児に対する男女の見解も異なっているため、一方的に夫婦のどちらかまたは家族内の誰かが自分に不利益な状況を強いられている状況が発生します。
私は今回の体験でまじまじと実感しました。
最終更新日 2025年5月8日 by ntwerpint